2022年度実施 沖縄県公立学校教員候補者選考試験 合格体験記 中学校国語

【はじめに】

 20代の時に沖縄の教員採用試験を受験し続けていましたが、一次試験を突破することも叶わない状況でした。その後、30歳の時に結婚をして県外へと行き、その地で本務の教員として勤めていました。しかし、今年家庭の事情で沖縄へ帰ることとなり、泣く泣く掴んだ夢を手放すことになりました。
 もう一度教員採用試験に挑戦することは、肉体的にも精神的にも辛いものがありました。それでも、私にとって教員という仕事はどうしても続けていきたい仕事だったため、沖縄の教員採用試験の受験を決意しました。「今年で絶対合格をしたい」という思いがあったので、実績のある沖縄教員塾へ入塾をしました。

【一次試験対策】

《一般・教職教養》
〈一般教養〉

 ほとんど対策はしていません。
 塾の模試の問題に出てきた沖縄関係と国語の問題のみを覚えました。

〈教職教養〉

 塾で配布された資料を使って覚えました。また、塾で行われた模試で、間違えた箇所を何度も見返して覚えるように努めました。

《専門国語》
〈学習指導要領〉

 学習指導要領は満点を取ることを目標にして、全て覚えるようにしました。文章を読み上げた声をスマートフォンのアプリに録音し、移動中の車内で何度も繰り返し聞いていました。また、塾で出題される小テストや過去問を使って、穴埋め問題を繰り返して解いていました。

〈現代文〉

 まず、漢字については塾で出される漢字テストで、間違えた箇所を見返して覚えるように繰り返し書きました。その際、意味を知らない熟語については必ず辞典を引き、意味を確認して覚えるようにしました。
 次に、読解については読む速度を意識して、演習問題に取り組みました。塾での模試において、現代文に時間をかけすぎてしまい、時間内に全ての問題に取り組むことができていませんでした。ですので、時間との勝負を意識して、決めた時間内に解き終えられるように演習問題に取り組みました。

〈古文・漢文〉

 塾で出題される演習問題が中心でした。丁寧に時間をかけて復習に取り組みました。演習問題を解き終わった後、古文はノートに原文を書き写し、品詞分解をして文法の確認や語句の確認をしました。漢文はノートに原文、書き下し文、現代語訳を書き写し、句法の確認をしました。また、古文・漢文ともに、言葉遣いに慣れるために、声に出して読むこともしていました。

〈沖縄に関する問題〉

 塾で出題される小テストや過去問を使って、繰り返して穴埋め問題を解いていました。

【二次試験対策】

〈模擬授業〉

 一次試験合格発表後から本格的に授業構想を練り、勤務校の先生に授業を見ていただきアドバイスをもらいました。
 模擬授業で意識したことは、これまでの経験を踏まえたことです。日頃の授業で「生徒に身につけさせたい力は何か」を考えて授業を組み立てているので、模擬授業においてもそこを大切にしながら授業を組み立てました。練習では、誰一人取りこぼすことのないように、声の出し方、視線の動かし方、生徒に投げかける言葉など、生徒一人ひとりを意識するように心がけました。

〈面接〉

 塾での面接対策のみです。塾で用意された質問事項についての回答を作成していきました。その回答を基に、キーワードのみを頭の中に入れました。面接の練習は、塾での2回だけです。自分自身がどのような信念を持って教員になりたいのか、実際に教員としてどのように動いていくのかなどを具体的な言葉で表現できるようにしました。

【生活について】

 非常勤講師の仕事と子育てがある中での受験勉強でした。子育てについては家族に協力をしてもらいながら、勉強の時間を確保していました。土日の夜は子どもと過ごす時間と決め、それ以外の時間は図書館にこもって勉強をしていました。仕事、子育て、勉強の3つを両立していくことは大変なことでしたが、「ここが踏ん張り時だ」と思い、時間のメリハリをつけて取り組んでいました。

【最後に】

 これまでの数多くの挑戦の中で、何度も苦しく辛い思いをしました。その中でようやく合格を勝ち取れた理由は、3つです。1つ目は、「教員になりたい理由を明確に持つこと」です。勉強を継続するには、モチベーションの維持が重要です。そのためには、教員になりたいという強い意志が必要です。2つ目は、「勉強の時間を確保すること」です。日々の忙しい生活の中で時間を作り出すことは難しいことですが、それができることが合格の道だと考えます。3つ目は、支えてくれた人の存在です。まず、上高先生のご指導、声かけがあったからこそ、最後まで粘り強く挑むことができました。そして、これまで出会った学校現場での先生方や生徒たち、家族、友人、多くの人の支えがあったからこそ、諦めずに前に進むことができました。上高先生をはじめ、多くの人の支えに感謝しています。感謝の気持ちを忘れずに、これから出会う子どもたちのために、できることを模索しながら挑戦し続けていきます。