2024年度実施 沖縄県公立学校教員候補者選考試験 合格体験記 中学校・英語

1. はじめに

 私は今回初めて沖縄県教員採用試験に挑戦しました。受験勉強を始めるにあたり、母親からの紹介で沖縄教員塾に入塾しました。入塾した当時、私は大学3年生だったため、学校の授業やバイトと両立するために日曜日の午前中だけ塾で授業を受けました。塾では主に、教職教養を集中的に対策していましたが、2024年1月に沖縄県から大学推薦制度が発表されたため、その時点で教職教養の対策をやめ、残りの約半年は専門である英語の対策のみを行い、一次試験終了後は二次試験に向けての対策を行いました。

2. 一次試験

(1) 専門科目 英語

 専門教科である英語の対策は、英検一級レベルの問題を解いていました。使用していた教材は、『英検一級出る順パス単』、『英検一級リーディング問題』、『速読英単語上級編』の3つが主なものです。このほかに、大学でもらった単語ドリル(英検準一級〜一級相当)をひたすら繰り返して解いていました。また、教員採用試験の過去問を解き、問題の傾向をつかむようにしていました。
 単語の学習は、毎日時間を決めて行いました。一気に一周するのではなく、セクションごとに区切って1日かけて一周するようにしていました。何度も間違える単語には印をつけるなどして重点的に意味を確認していました。また、単語を覚える際には、単語の意味だけを覚えようとするのではなく、例文を用いて覚えるようにしていました。個人的にはその方が単語の印象が強く残るように感じました。
 リスニング対策としては、iPhoneに入っているPodcastというアプリを用いて対策しました。このアプリは、さまざまなコンテンツを英語でラジオのように聞けるもので、中にはスクリプトがあるものもあり、リスニング対策には非常に有効だと思います。私は、『朝日新聞ポッドキャスト 英語ニュース』というコンテンツをよく利用していました。一回では聞き取れない部分も多くあったので、何回も聞き流し、車の移動中や家事をしている時などの時間を利用して聞き流していました。また、同様にリスニングの対策として、『速読英単語』を利用しました。この本には、音声が付いていたので、本文の内容を理解する前にまずはリスニングをして内容の概要をつかむようにしていました。またリーディングで内容を理解した後も、リスニングやシャドーイングを繰り返していました。
 リーディングの対策としては、英検一級レベルの問題をひたすら解いていました。採用試験の問題では、その量がかなり多く、限られた時間の中で解き終えることが課題だったため、日頃から必ず時間を測りながら問題を解くようにしていまいした。問題を解いた後は必ず解説を見てどこを間違ったのか分析し、わからない単語はすぐに辞書で調べてメモしておくようにしていました。

(2) 教養

 教養の対策に関して、まず初めに一般教養は特に対策をしませんでした。塾で行う模擬試験の際に問題を解いて間違えた内容は解説を見て確認をしていましたが、そのほかで対策をすることはありませんでした。
 教職教養は、塾で上高先生が用意してくださるテキストで対策しました。私は毎週日曜日の午前中に授業を受けていましたが、この限られた時間の中で先生のお話になる内容をしっかり聞き、メモを取るようにしていました。先生がされる余談がとても面白く、それが印象に残って内容を覚えることがたくさんあったので、毎週日曜日の授業の時間を毎回大切にしていました。教職教養の範囲は広く、内容も難しいものが多いですが、その日学習した内容はその日でできるだけ覚えるように心がけ、問題だけではなく、引用集も活用していました。翌週に行う確認テストではしっかりと点数が取れるように復習を必ず行うようにしていました。さらに定期的に模擬試験があったので、その結果から自分が覚えていない範囲を確認して頻出の範囲はしっかりとおさえるように復習していました。

3. 二次試験

 二次試験の対策は、一次試験を終えてから開始しました。まずは受験調書を書き、上高先生に添削してもらい完成させました。合計で4回ほど添削していただいたと思います。受験調書の書き方は、塾の教材を見て参考にしながら、自身をしっかりアピールできるような内容で、かつ読みやすい文章で書くことを心がけました。
 一次試験の合格後は、本格的に試験対策を始めました。1日ひとつ上高先生から質問が送られてきたので、その質問に答えながら面接の練習を行いました。二次試験までにズームでは2回、対面では2回の模擬面接試験を行い、実際に面接官役の先生を前に面接練習を行いました。本番のように非常に緊張感のあるものでした。私は、自身が用意してきた答えを思い出そうとして目線が上になり、言葉に詰まる場面が多かったので、用意した内容を一言一句暗記するのではなく、キーワードだけを頭に入れて言葉を作る練習を毎日行っていました。
 模擬授業では、大学の教授や昨年合格された先輩のアドバイスをもとに模擬授業をデザインしました。さらに、教育実習でお世話になる先生方に連絡をとり、実際の教室で練習をさせていただき、先生方からアドバイスをいただきました。実際の現場で活躍される先生方からのアドバイスは非常に的確で、自身の模擬授業も初めの頃に比べだいぶ改善されたと思います。加えて、練習を多く重ねた分、本番では自信を持って最後まで行えることができたと思います。

4. その他

 生活面として、とにかく勉強時間を確保することを徹底していました。私は学生で、現場で働かれている先生方よりは試験勉強に時間を取ることができたと思うので、その利点を最大限に活用できるように励みました。毎日その日に行う内容をリストアップするようにしていました。しかし、試験勉強を続けていると、時には大学の課題や模擬授業が重なり、思うように時間を確保することができない場合もありましたが、そのような時は単語やリスニングなど最低限のことは行うように心がけていまいした。勉強場所としては主に、大学の図書館や学習室で勉強していました。私は同じところで長時間勉強することが苦手なので、時間を決めて場所を変えながら勉強していました。また、スマホがあるとどうしても気が散ってしまうので、電源を切って鞄の中に入れたり、車に置いたりしていました。さらに、できるだけスマホを触らないようにLINE以外のSNSを消していました。二次試験対策時は普段の行いが本番で出ると聞いたので、普段から姿勢や話し方を気にしならが生活していました。また、毎日勉強を続けているとストレスが溜まってしまうこともあったので、息抜きに友人と食事をしたり、好きな映画を見たりしていました。大学三年次は模擬授業や履修する授業もかなり多かったので、受験勉強と同時並行で行うのは大変でしたが、月ごとにやるべきことを整理することでしっかりと計画的に対策を進めることができたと思います。