2020年度実施 沖縄県公立学校教員候補者選考試験 合格体験記 高等学校家庭

はじめに・・・

 私は裁縫・料理が大の得意!! 将来は好きなことを仕事にしたいという気持ちが強く大学の時に家庭科の教師になることを決断しました。好きなことに対しては人一倍努力し、負けず嫌いな性格。私は、大学生の時、フッションショーを企画し開催に携わるなか、自分の持っている力を最大限に生徒へ還元でき、好きなことを一生勉強できる幸せな仕事である家庭科の高校教師を目指すことを決意しました。
 大学卒業後、臨時で高校教師を約5年経験。大学卒業後は採用試験に合格することよりも経験が大切だと思い試験勉強はほとんどせずに採用試験に挑むことが多かったです。教師になりたいって気持ちがあるけれど、日々の仕事をこなすことが精いっぱいで採用試験の勉強はいつも試験前の2カ月前ごろからスタートする中途半端な何年間・・・当然受かるはずもありません。
 大学卒業して8年過ぎ・・・30代になり、子ども2人を授かり母になり、この子たちの将来のことも考えると、本職にならなくてはという焦りがでてきました。母になり、より一層家庭科の高校や特支の教師になりたいと思いました。それは母になって初めてわかったことが多く、また教育に対する考えも以前とは変わり、より一層沖縄県の生徒たちに教えたいことや伝えたいことがたくさんあり、本気で教員採用試験勉強に挑みました。
 平成29年度の試験は2次試験まで通ったが最終で順位的に私の前まで受かり私から落ちるという結果でした。最終試験で落ちると人格が否定されたような気分でショックが大きかったことを今でも覚えています。負けず嫌いな私は、自分自身、「暫定1位」と言い聞かせながら、気持ちを切り替え、「来年は絶対1位で受かる!」という気持ちで次年度の試験に挑みました。
 その時出会った塾が沖縄教員塾。常に本気の人しか周りにいなかった。周りのレベルは高く、上高先生も教師とはこうあるべきという志が高い人しか塾に入れない、そんな雰囲気でした。もちろん、中途半端な考えで教師を目指す人なんかいなく、それは私にとってそれは刺激的で良い緊張感で勉強できる環境にあり上位を目指す集団でした。そして平成30年の試験に合格しました。
 家庭科は中高共通の科目、2次試験や3次試験、1位で通っていた私は希望通りの校種や地区で採用されることを期待して喜んでいました。現実は全く違い、採用校はこれまで経験していない中学校!! 合格した10月は涙して喜んでいた私は、2月の内示にとても驚いたことを今でも覚えています。
 中学校で初任研を経験し常に原点に振り返ることが多かったです。それは高校家庭科教諭か特別支援の家庭科の教師になりたいということ。採用され、2年目研修を受けていたとある日。令和2年の採用試験の変更点・・・それは共通科目がなく、家庭科の中学校採用、高校採用と枠が分かれていました。すぐに県の人事課に問い合わせると中学校の本務でも高校で受験できる回答を受け、令和2年度の試験に受けることを決意。その時4月の願書締め切り間近でした。中途半端な気持ちで試験を受験することはできないため、ぎりぎりまで受験するかを悩み、最終的に今年度受けることを決意しました。採用試験の変更点、もしかすると来年はまた、共通科目にもどるかもしれない、来年共通科目にまた変わったならば中学校の本務の私は次年度、受験資格が得られないことを負い目に感じ、今年で絶対に受からなければっていう思いで受験しました。
 塾に入ったのは5月から。5月から本気モードで受験勉強しました。時間がない中、常に少しの時間を見つけては勉強をしていました。教員採用試験結果は合格★★★
 結果、私は沖縄県の教員試験に2回も合格体験しました。私は自分一人の力で合格なんてしていません。これまで日々の生活を支えてくれていた旦那、そして教材を提供し、教員採用試験のことや教師として大切なことを常に教えてくれた上高先生のお陰で私は2度も合格体験しました。その他、本当にこれまで出会ってきた多くの職場の方々に支えられ、出会いがあり、合格につながったと思います。第1回目の合格時も沖縄教員塾生で私は3期、5期のメンバーです。2期も先生にはお世話になりました。

1次試験

 平成30年に合格した際は1日3時間、最低やっていたため、今年度は、5月からスタートした私は周りより遅れがあると感じ、焦りを感じながら勉強しました。まずは沖縄教員塾の資料集をしっかり読み、頭に入れ、過去問や塾のテストに挑みました。何が得意で何が苦手を分析し、限られた時間を有効に使うことが効率的だと考え、自分ができると思った教科は勉強せず、苦手な沖縄の教育や新学習指導要領を中心に勉強しました。定期テストで分析してくれるので何が不得意かすぐにわかります。得意な教育心理等はあまり勉強しませんでした。(2年前の合格時に教育心理・法規等は重点的に勉強していたため頭に入っていました)
 専門の家庭科に関しては、過去問10年分以上を初めに解き、何がわからないのかを分析し、間違った箇所を何度も解けるように付箋紙を張りました。苦手な分野を追究し極めました。教職教養と同じく、勉強スタートした時期が遅かったため、分野ごとに勉強し、教科書や資料集を熟読し実際の試験問題を分野ごとに解きながら勉強しました。試験当日、やはり全然解けた実感がなく(最後の5問は解く時間なかった)、今年度は手ごたえを感じられなく諦めていました。試験後HPで解答がでていても、解答すると、2次に悪影響が出そうだと感じ採点はせず、2次に向けて切り替え2次対策しました。1次試験が終わったらすぐに2次の試験に向けて切り替えすることが大切だと思います。合格通知がきてからの対策では遅いと思います。今年度は論文がなかったのですが、これまでは1次試験終了後はすぐに論文対策をしていました。

2次試験

 例年であれば2次試験は得意な実技だが、今回は模擬授業と面接のみ。2年前であればたくさんの人がサポートしてくれましたが、今回は新型コロナウィルスの影響で面接の練習は上高先生以外の人には頼めませんでした。上高先生との面接練習は本番と同様の内容項目で練習することができ、面接終了時は明確にアドバイスをもらえるので回数を重ねることにより自信が持てました。模擬授業も厳しい目線で見てもらいました。今年度は試験内容が決まっていましたが、3年前は模擬授業の課題をたくさん出していただき、3次試験前日まで見ていただきました。また、模擬授業に関しては同教科の先生に模擬授業を見せることにより、教科からの目線で指摘されたりアドバイスをもらえたりするので、教科の先生に模擬授業を何名かに頼み見てもらうこともお勧めします。

最後に

 人の出逢いを大切にして生きてきた私は、たくさんの素晴らしい教師や同僚に恵まれ、この職業に就くことができました。今回、たくさんの偶然がかさなり、一番近くで私の頑張っている姿を見ていた方が、たまたま面接官でした。それもなにかの縁だと感じています。最終試験ではこれまで経験したことを活かし、これからどうしていきたいのかを明確にし、自分というカラーを明確にしながら意見を述べ、自分にしかできないことを目いっぱい試験官にアピールし、最大限に発揮できることがカギだと思います。そのためには日々の現場で全力で勤めることが大切だと思います。自分のカラーを大切に、自分にしかできない教育を述べることで試験官のインパクトも大きいと思います。採用試験だけ頑張るのではなく、現場での頑張りが試験の結果としてあらわれると感じます。上高先生から、教師として大切な資質をたくさん学べる塾でした。たくさんの本との出会いにより知識もたくさん磨かれました。これからも学び続け、教師として生徒たちの幸せを願い、これからもまた全力で励んでいきたいです。