2019年度実施 沖縄県公立学校教員候補者選考試験 合格体験記 小学校

1、はじめに

 私は、今回が2回目の受験でした。初めて教員採用試験を受けたのは、大学を卒業したその年に記念受験として受けました。翌年の試験は、受けませんでした。なぜなら、試験対策を一切していなかったので絶対に受からないと思っていたからです。その代わり、次年度は塾に入り勉強法を学んでから試験に挑もうと決めていました。そのために、1年分だけの塾代を貯金し、入塾しました。1年分だけ貯金した理由は、試験勉強のために何年も塾代や時間を費やしたくなかったからです。沖縄教員塾を選んだ理由は、「ストイックで合格率が高い」という噂を聞いて「ここがいい」と思ったからです。
 今回の合格は、本当に周囲の方々の力が大きいです。私自身は、まだまだ未熟者です。ですが、私の実践したことが、少しでも役に立てたらうれしいです。情報を提供させていただきます。

2、一次試験対策

「教職教養・一般教養」

 教職教養は、日曜日の授業で毎回テストがあるので、それを復習しました。暗記するというよりも、想像して、関連付けて覚えました。
 一般教養は、勉強していません。塾での模擬試験の解説に、目を通したくらいです。

「専門教科」

 教科を絞って学習しました。主に、苦手な「算数」に取り組みました。塾で配布される問題と模擬試験の問題を繰り返し解きました。「図工」「家庭科」は、塾でもらった過去の問題集を何度も解きました。「体育」「道徳」「外国語・外国語活動」は指導要領を暗記しました。私は、穴埋め形式の問題を何度も繰り返すことで覚えました。動画を見ての学習法も取り組んでみましたが、私は携帯の画面をみると睡魔が襲ってくるので、その方法は、向いていなかったです。

 最初の2、3ヶ月はなかなか成果が出なかったです。「毎日勉強しているのに」と、自分に憤りを覚える時もありましたが、「落ち込んでもしょうがない」「すぐに成果がでたら逆に面白くないぞ」と自分に言い聞かせて、成績アップを信じて勉強しました。徐々に解ける問題が増え、勉強することが楽しくなってきました。それでも、モチベーションが下がった時には、合格した先輩方の合格体験記を読みました。そうすることで、自分が合格した時の未来像を描き続けることができました。

3、二次試験対策

「論文」

 論文を書くのには、苦手意識があったので一次試験が終わってからすぐに始めました。早速、書き始めてみたのですが、どのように書いたらいいのかわからずに、用紙とにらめっこ状態でした。1つの課題を仕上げるのに8時間以上もかかっていました。私は、自分の文章力に自信がなく、いつも不安なまま上高先生に提出していました。ですが、上高先生に論文を添削してもらい、書き方を教えてもらうことで、少しずつ沖縄県の教員採用試験に合格するための論文の書き方が分かるようになってきました。
 当日は、予想していなかったところからの出題でしたが、事前に何度も書いた論文の中から使えそうな柱を組み合わせたり、文章をアレンジしたりしながら15分前に書き上げることができました。

「面接」

 一番苦手でした。面接は今まで生きてきた生き様を答えていくようなものだなと感じました。過去出題された質問をノートにまとめ、練習しました。しかし、知識も経験も少ない私は、イメージが乏しく、いつも答えに詰まってしまっていました。
 当日は、模擬授業がうまくいかなかった分「ここで挽回しなければ」という気持ちで挑みました。質問に対し、詰まらずに大きな声で、受け答えすることができました。試験官に「あなたいいね」と言ってもらいました。私の何が良かったのか、全く見当もつきませんが、少なからず印象を残せたかなとおもいます。
 私の面接での受け答えは、思慮の浅さが出ていました。試験は終わりましたが、教師として自分の強みや教育観を明確にするために、まだ面接の答えを考え中です。

「模擬授業」

 試験範囲は、「4年算数B量と測定」からの出題でした。塾の小学校を受験しているメンバーでグループを組んで取り組みました。一次試験の合否の発表後に、同じ校種で集まって話し合える場を上高先生が作ってくださったおかげで、自然と団結し、協力して対策することができたと思います。
 まず、毎時間ごとの大まかな流れを確認し、「めあて」と「まとめ」をみんなで考えました。その後、板書計画を立てたり、お互いの授業を見せあったりして研究しました。

「音楽実技」
オルガン

 オルガンは、ミスをしても絶対止まらずに弾ききることを意識して練習しました。一次試験の合否の発表後から、一日15分程度練習しました。

リコーダー

 リコーダーは、芯のある音でなめらかに演奏できるように意識して練習しました。私の課題は、力みすぎて息を吹きこんだ時に音が安定しなかったり、フレーズの最後の方で音が弱々しくなったりすることだと思ったので、力を抜いて吹くことと腹式呼吸の練習をしました。

「体育実技」
マット

 当日は、練習と本番で二回実技をすることができました。練習では、かなり緊張していてミスの連発でした。本番では、緊張していたにも関わらず、とても冷静でした。体育館内にいる大勢の受験者たちがマネキンのように止まってみえました。さらに、周りの音が一切聞こえずに自分だけがゆっくり動いている感覚でした。苦手なT字バランスも成功し、これがいわゆるゾーンに入るってことなのか?と不思議な感覚でした。
※ゼッケンを忘れずに! 私は、当日忘れました……

水泳

 ほぼ毎日、職場のプールを使わせてもらい練習しました。フォームやスピードに気を付けて練習しました。練習を重ね、余裕が出てきたら入水方法や入水後の姿勢にも意識して取り組みました。
 本番では、スタートの遅れはありましたが。いいタイムが出せたと思います。

4、さいごに

 私が合格できたのは、上高先生、勤務先の先生方、先輩、周囲の方々に手厚いサポートをしていただいたおかげです。人の心の温かさを感じた夏になりました。とても感謝しています。
 沖縄教員塾では、教師としての姿勢や志しを学びました。試験を通して自分の弱点や反省がみつかりました。今後も、塾で教わったことをコツコツと続けながら、教師として日々精進していきたいと思います。