2020年度実施 沖縄県公立学校教員候補者選考試験 合格体験記 高等学校国語

0.これまで

受験校種教科 一次得点 一次順位 仕事
2016年 中学国語 データなし データなし(一次不合格) 大学4年
2017年 中学国語 専門90 教養46
加点なし
73位(一次不合格) 県立高校臨任
2018年 中学国語 専門132 教養41
加点なし
23位(一次不合格)
2019年 高校国語 専門124 教養45
加点なし
37位(一次不合格)
2020年 高校国語 専門138 教養66
加点なし
11位(一次合格)
→最終合格

 もともと中学校志望だったので、現役時から臨任2年目までは中学国語で受験していました。臨任勤務が高校で続いたこともあり、臨任3年目には高校国語に挑戦しました。しかし、点数は遠く及ばず、このままではいつまでも変わらないと入塾を決めました。(2019年9月入塾)また、この時に勤務していた学校で、国語の臨任3人中、私以外の2人が合格した姿を見たのも大きなきっかけです。合格した2人の先生はこの塾の卒業生です。

1.一次試験について

・専門国語の授業の受講の仕方

 火曜日の授業の最初に行われる、基礎の確認テストは、毎回高得点を目指して復習をしていました。この確認テスト対策が専門の勉強のリズム作りになっていたと思います。
 特に苦手だったのが、学習指導要領のテストです。全く覚えていないところからスタートしたので、返されたテストを見直すことはもちろん、専用のノートを作ってまとめていました。週に一度、その週に出題された範囲を音読&スマホに録音して、通勤中の車内で聞いて暗記しました。
 授業では、必ず指名されるので、常に問題の答えを考えていました。自分が当たっていない時も、答えを心の中で言っていました。

・専門国語の教材の活用の仕方

 特別なことはしていません。古典分野に苦手意識があったので、授業で取り組んだ問題(5期はセンター過去問)の品詞分解、現代語訳を復習として行いました。必ず文法書と辞書を引くようにしていました。
 推薦教材にもなっている、Z会の『速読古文常識』『漢文句形とキーワード』は、入塾最初の頃に読書感覚で一気に読みました。『沖縄の文学』は興味がある分野だったので、寝る前の読書に少しずつ読んで知識を確かめていました。

・指定教材以外で使用した教材

 文学史の勉強では、学校で廃棄予定の文学史の書き込み式ワークブックをもらって、勉強していました。

・辞書・新聞・本の活用

 上高先生の授業でのお話、塾での新聞読み方講座をきっかけに、県紙1紙の購読を始めました。一日のうちに新聞を読む時間を作るようにして、毎日読むことを心掛けました。
 毎回の授業で紹介される、推薦図書をこっそり書店で購入し、読みました。冊数ははっきりわかりませんが、20冊は読んだと思います。また、古文の現代語訳文庫で、大まかな内容を学習しました。(『おちくぼ物語』田辺聖子訳、『とはずがたり』佐々木和歌子訳、『すらすら読める徒然草』中野孝次、マンガ『あさきゆめみし』、マンガ『とりかへばや』)

・教養の各分野

 教育法規→教育史→教育心理→沖縄の教育→生徒指導→特別支援教育の順で学習しました。意識して順番付けをしていたわけではありませんが、教育法規は優先順位が高いから、それ以降は自分の興味のある(覚えやすい)順番で勉強しました。

・教養の教材の活用の仕方

 授業では終わり切れないほどの問題を毎週いただきました。次週の確認テストを目標にして、今週分の教材を解くようにしていました。(実際には時間切れで、全て終わったことはありません・・・。)

・専門と教養の学習時間のバランス

 専門7、教養3くらいの割合で勉強していました。一般教養は模試や過去問で間違えた問題の解説を読む程度でした。

2.二次試験について

・一次試験後から一次試験合格発表までの対策

 二次対策は、一次試験終了後から始めました。面接調書を完成させることを最優先に取り組みました。上高先生から面接調書のOKがもらえたら、事前に分かれていたグループのメンバーと模擬授業の準備・練習をしました。練習の内容は前年度までのものを想定して行ったので、国語総合の教科書を見て、単元ごとに授業計画を立てていました。面接の対策は、面接ノートを作り、そこに予想される質問、それに対する答えを書いて、自分の軸を固めていました。

・一次試験合格後の対策

 一次試験結果発表後は、面接調書に取り組みました。用意していたものと様式が大きく変わったので、まずは完成させることを最優先にしました。面接調書のOKをもらってから、模擬授業、面接の対策を始めました。今年は一次試験の発表から二次試験日までが一か月以上あった大変珍しい年だったので、そのようなことができました。

・面接

 面接対策用にノートを一冊作り、質問とそれに対する答えをできるだけたくさん書き留めました。書いていくうちに自分が大切にしていること、アピールしたいこと、自分の軸が定まってきたように思います。

・模擬授業

 模擬授業も専用のノートを一冊作り、模擬授業に関することはすべて書き込んでいました。授業(単元)を通して身につけさせたい力を大きな柱として、そのためにどんな活動が必要なのか、逆算して計画していました。5分という短い時間内に主教材と副教材どちらも扱わなくてはならず、模擬授業の構想も5~6回大きく変更していました。
 模擬授業の詳細内容が公表されてからは、
 平日:勤務校や他校での練習、
 休日:塾での模擬試験
というサイクルで、計画→実行→改善・・・を繰り返していました。たくさんの人に見てもらうことはとても大切ですが、アドバイスがありすぎると自分を見失ってしまいそうだったので、本番4~5日前には、「これで行く!」と決めて変えませんでした。
 面接、模擬授業ともに、マスクを着用しての実施だったので、教室全体に声が通るよう練習の時から意識していました。また、マスクだと表情も半分しか見えないので、見えている部分でどれだけ表情(特に笑顔)を伝えるか、鏡を見て練習しました。(笑)

3.生活について

・仕事と学習の折り合いのつけ方

 私は、大学卒業後すぐに臨任をはじめ、ありがたいことにこれまで途切れたことはありません。仕事をしているとやはり学習時間を確保することは容易ではありませんでしたが、授業がある火曜日と木曜日は、何があっても仕事は6時まで、と決めて、学習時間を確保していました。また、勤務校で実施していた古文単語テストを自分も解いたり、センター試験演習問題を解いたりして、教材研究をすることで自分の学習にもなる、と思い込ませていました。
 4月からは、感染症予防のための休校措置で、平日3時間、休日10時間ほどの学習時間を確保できました。塾に行けない分、自分でメリハリをつけるのは思った以上に大変でしたが、上高先生からの「教員塾通信」でモチベーションをあげていました。勉強から離れたいときには、平日の弁当おかず作りや、近所の散歩、週に一度の楽しみとして芸人さんのラジオを聞いて、リフレッシュしていました。

4.その他

 私にとって教員は幼い頃から身近な職業で、自分自身の学生時代に出会った先生方にあこがれたのが、教員を目指したきっかけでした。臨任をしながら、試験を受け続け、昨年からの一年間は仕事と勉強(塾)との両立に苦しい時期もありましたが、仕事を続けながら合格できたことをとてもうれしく思うし、私にはこの方法が合っていたと、今となって強く感じます。上高先生は、「教師になりたい」という志を持っていれば、直面している課題をどう解決していくか、最善の策を一緒に考えてくださいます。
 私の合格は、家族、恋人、職場の先輩方、一緒に頑張ってきた塾のメンバー、そして上高先生に支えられて得られたものです。周囲の方々へ、とても感謝しています。
 最後まで読んでくださり、ありがとうございます。この合格体験記が、少しでもお役に立てれば幸いです。