2021年度実施 沖縄県公立学校教員候補者選考試験 合格体験記 高等学校国語

はじめに

 私はこれまで10回以上採用試験を受けてきましたが、受験勉強に本腰を入れたのは3年前からでした。私は家庭の事情で「忙しい」ということを言い訳に大した勉強もせず、毎年試験に臨んでいました。しかし、娘の小学校卒業を機に「私はこのままでいいのか」と考え、家族を守りながら、自分の夢を叶えるため、国語を一から勉強しなおすために沖縄教員塾へ入塾しました。皆さんも様々な事情があり、その中で教員という夢に向かって取り組んでいると思います。「自分が歩んだように道はできる」。私のような者でも合格できた、ということが皆さんの励みになり、またこの体験記が少しでも役立つことができれば幸いです。

一次試験対策

(1)教養について

 私は専門教科に時間を割き、教養の対策は行いませんでした。しかし、教職教養の問題では、実際に学校現場で勤めていた際に学んだことが多く出題されており、点数に繋げることができたと思っています。日々の仕事を大切に、「全て自分の学びとなる」と捉え、どんな時でも感謝の気持ちを持って取り組んでいました。

(2)専門国語について

 今年度は出産のため塾へ通うことができませんでしたが、教材は昨年度授業で取り組んでいた本(センター過去問)を活用しました。私は古文に苦手意識があったので、問題文全てを品詞分解し、自分なりに現代語訳を行いました。また、塾で取り組んでいた「漢字、沖縄の文学、学習指導要領、知識問題」のテストを一から見直し、復習していきました。流れは下記の通りです。
・古文、漢文(毎日)→①各15分以内で解く、②品詞分解、現代語訳をする
・漢字(毎日)→間違えた漢字は10回練習
・沖縄の文学、学習指導要領(月、水、金)→間違えた所は見直し
 ※塾のテスト以外では、学習指導要領は、すべて自分なりにノートにまとめ、空欄埋め問題をつくりました。
・知識問題(火、木、土)→間違えたところはノートにまとめる
・採用試験の過去問(土、日)→①時間内に解けるようにする、②復習

 自分の1日の流れを全て書き出し、その中で勉強に取り組める時間がどれだけあるのかを把握し、無理のないように毎日勉強に取り組めるような計画をたてました。
 塾へ通うことができていた頃は、上高先生のお話を聞くことが楽しみでした。私は塾でのテストも間違いが多かったり、質問にも上手く答えることができないことが多々あったりしましたが、自分の知識の足りなさと勉強不足を知ることができ、「生徒たちのために頑張ろう」という気持ちがいっそう強くなりました。国語の対策は、塾で取り組んでいることを丁寧に復習し、確実に解くことができるようにすることが力をつけるための一番の近道だと思います。

二次試験対策

(1)面接対策

 一次試験終了後すぐに取り掛かりました。面接対策では
①過去に質問された項目と、それに対する答えをノートに書き、自分の考えをまとめる
②受験調書で書いたことについて、予想される質問を考え、それに対する答えをまとめる
ことを行いました。
 一つの質問に対して、①なぜそう考えるのか、②具体的に何をするのか、ということをまとめていきました。それを行っていくうちに、自分の考えが深まり、軸が確立したと思います。
 また、まとめたことをしっかりと相手へ伝えることができるように、声に出して練習をしました。質問項目を録音し、車に乗っている時にはそれを流して練習をしたり、毎晩横になる前に必ず声に出したりして、練習をしていました。
 学校現場で勤めていた時は、教頭先生や先輩先生方に練習をお願いしました。練習した分だけ本番も落ち着いて答えることができると思います。自分の考えをしっかり持ち、自分の言葉で伝えることができるように取り組みました。

(2)模擬授業

 模擬授業は課題が届いてから取り組みました。この教材を扱う理由を自分なりに考え、「単元を通して身につけさせたい力」を軸に、活動を組み立てていきました。活動を組み立てる際には、『問いサポ』に則って作っていきました。また、①生徒主体の授業、②自分自身も楽しむ、ということを意識しました。時間内に与えられた課題をこなすことが難しく、構想も3~4回ほど大きく変わりましたが、構想が決まると練習を何度も繰り返しました。実際の練習は、私は今年、在宅だったため練習場所を探しましたが、コロナの影響により学校現場では練習することができませんでした。しかし、ありがたいことに地域の公民館を借りることができ、毎日模擬授業の練習をしました。50回以上同じ模擬授業を繰り返したと思います。友人に見てもらいアドバイスをもらったり、録画して自分自身で振り返ったり、足りないところを改善していきました。

その他

 私は、先生方、友人、家族、地域の方々、生徒たち、本当にたくさんの方々に支えられて合格することができました。そして、沖縄教員塾が私を導いてくださったと思っています。上高先生の厳しさには優しさがあり、私は上高先生の言葉に何度も助けてもらいました。
 「なぜ教員になりたいのか」をしっかり考え、夢に向かって行動することで道が開けます。自分の足りないところを知り、努力することで結果がついてきます。これから試験に臨む皆さん、苦しい時もあるかと思いますが、どんな壁にあたっても絶対に教員になる、という強い気持ちと、自分の弱さも受け止め、常に学び続ける姿勢を持ち続けて欲しいと思います。私もこれからがスタートです。感謝の気持ちを忘れず、生徒のため、沖縄県のために学び続けていきます。共に頑張っていきましょう。
 最後に、これまで支えて下さった方々へ、この場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。