平成28年度 沖縄県公立学校教員候補者選考試験 合格体験記 中学校国語
一次試験に向けて
学習は教員塾で取り組むことをおすすめします。自宅やカフェでするべきではないです。自宅などでは、どれほど集中していても、集中を中断させるできごとが起きてしまいます。合格したいなら、ある程度隔離された教員塾の部屋に行くべきです。そして、上高先生に後ろから見守ってもらうのが一番いいです。集中が途切れません。質問などもしなくてよいです。集中が途切れないので、大体自分で解決していきます。教材は、教員塾で使用するものだけで問題ないです。復習を繰り返すだけです。
古文は、授業が終わるたびに、紙の辞書を使って口語訳してノートに書いていきました。その際、問題文にあるすべての助動詞の活用の種類、活用形、接続を確実に整理しながら訳していきました。そのあとに改めて問題を解いていきます。単語集は、好みのものを使って構わないです。書店で実際に手に取って400~500の単語を目安にするといいと思います。促成でいくなら「ゴロゴ」もいいかもしれませんが、私は必ず問題文で実際に目にした使われ方を三度くらいはつぶやきました。そして、その一文をノートに書いて覚えていきました。一題につき、古文の復習は3時間は軽くかかります。
漢文は、とにかく基本句形を確実に覚える必要があります。漢文の参考書や国語便覧をフルに活用して、短い例文で句形を整理しました。何度も例文を書きました。フラッシュカードを活用して、どこででも繰り返し例文を音読できるようにもしていました。また、古文と同様に、授業でやった問題文を書き下し文にした後に、口語訳してノートに書いていきました。そして、再び問題を解いていきます。
現代文の復習では、指示語・接続語に注意を払って理解しながら問題文を読み直していきました。設問の要求に応えられていない答案がよくあったので、各設問が要求していることと問題文とを照らし合わせる作業に時間を費やしました。そして、再び同じ問題を解いていきます。
二次試験
初めての一次通過で、どのように二次試験に臨めばよいか、あまり想像できませんでした。学校現場からしばらく離れている私にとって、特に模擬授業がものすごく不安でした。しかし、一次通過後のオリエンテーションで、同じ中学校国語を受験した仲間と協力し始めてからは、少しずつ不安や疑問が解消されていきました。模擬授業や面接、論文は、教員塾でも十分に対策を講じてくれます。しかし、二次試験には必ず仲間が必要です。二次試験は一人で取り組むことは不可能です。一次試験を通過したあと、積極的に声を掛け合ってお互いに協力しながら、何度も模擬授業や面接の練習を繰り返していかなければなりません。今は、まだまだ孤独な取り組みが続くと思いますが、教員塾では二次試験合格に向けて、本番当日の控室まで励ましあえる仲間ができます。
生活
私は、8年ほど前からコールセンターの契約社員として、昨年12月まで勤務していました。その間の日々の生活リズムはほとんど変わっていません。昨年までは高校・国語で受験してきました。
(平日)
7時 起床
8時~10時半 自宅学習
11時 出勤
12時~21時 勤務
22時 帰宅。風呂 夕食 新聞 読書
24時 就寝
(土曜日)
7時 起床
~11時 朝食、新聞、読書
12時~16時 メセナ予備校(国語)
17時 帰宅 自宅学習
22時 風呂・夕食
23時 就寝
(日曜日)
7時 起床
9時~12時 メセナ予備校(教職教養)
13時~ 帰宅 自宅学習
20時 風呂 夕食 新聞 読書
23時 就寝
上記のとおり、学習の時間はそれなりに確保できていましたが、昨年まで合格できませんでした。時間は確保できていても、学習の質が悪かったのだと反省しています。予備校ではともかく、自宅で確保できたすべての時間を、すべて学習に充てられてはいませんでした。自宅ではいろいろな誘惑があります。また訪問者やセールスの電話なども突然のことです。自宅での学習はおすすめできません。
昨年の9月から、教員塾に通い始めました。昼から夜にかけてコールセンターに勤務していたので「夜間土日会員」でした。仕事のため火曜日は授業を受けるのみですが、土曜日、日曜日は授業後もそのまま塾で復習に取り組みました。この点がこれまでと違うやり方です。また、今年の3月は一か月間だけ無職になってしまったため、思い切って「全日会員」に切り替えてみたこともあります。期間限定だったこともあり、朝からとても集中できました。前島界隈の一日は新鮮でした。前日飲み過ぎて路地で横になっている男性がいれば、ゆっくり近寄ってきて呼び込む男性にも遭遇しました。
その他
私は、沖縄県の教員採用試験を10回受けてきました。よく続けてきたものだなと自分でも思います。そして、幸運なことに今年合格することができましたが、振り返ってみるとやはり辛い10年でした。特に、定職をもたないまま39歳を迎えた昨年は、人生そのものを諦めることが自分のこととして、現実の選択として感じられてしまいました。夜が本当に恐ろしく感じられました。目を閉じた後、いろんなことを考えてしまいました。うなされて目を覚ましたこともあります。涙は出ません。そんな余裕もなかったのを覚えています。それでも、諦めずに試験を10回受けてこられたのは、やはり教師になりたかったからです。子どもたちが大人になっていくときに、なにか力になりたい、支えになりたい、伝えてあげたい、と思っていたからです。そして、私が幸運だったのは、私を無条件に支えてくれる家族がいたことです。本当に感謝しています。
試験の準備の時間を作るために、バイトする、しばらく休職するというのを、私は試してきましたが、教師になりたいなら、臨時を続けていたほうが断然よかったなと今後悔しています。合格のためにはどれが最善の方法か分かりませんが、現実の学校で現実の教壇に立って得るものが多いことを考えると、臨時教員を勤めながら挑戦し続けることが近道だと思います。
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- 2016年度実施選考試験