2021年度実施 沖縄県公立学校教員候補者選考試験 合格体験記 中学校国語

【はじめに】

 私は、今回9度目の採用試験で合格しました。大学を卒業して、学習支援員として半年働き、その後は臨時的任用教員として7年働きました。その間、採用試験が近づくと勉強を始め、試験が終了すると「このままでは、受かるわけがない。」と1か月間は勉強に力をいれるが、長続きしないという状況でした。
 私が、本腰を入れて勉強しようと思ったきっかけは、3学年を担当した2年前です。受検を目前に控えている生徒に、「勉強はコツコツが勝つコツだよ。」や、「どこが、わからないのか自分で理解するために勉強を始めることが大切だよ。」などとことばをかける自分自身が、一番見合った努力をしていないと痛感したからです。教師として関わってきた生徒達に対して、説得力の無い自分を嫌に思い、その当時、同じ現場で働く先輩教師から、沖縄教員塾のことを聞き、入塾を決意しました。1年目は、塾に入ったことに満足した自分がいたと今では思っています。2年目から、勤務校が変わり、職場から塾がだいぶ離れてしまいましたが、塾をできるだけ活用する方法に変えました。

【塾の活用方法】

2年間塾に在籍

1年目

火曜日:19時の時間までに仕事を終えられない場合欠席
土曜日:部活等が塾の時間帯に被った日は欠席、講義終了後、たまに2時間残る。
日曜日:時間に余裕がある日は3時間ほど塾を活用

2年目

火曜日:19時に間に合わなくても、22時までに間に合うのであれば必ず参加する。
土曜日:部活と塾の時間が被った日や、大会があってもその後に塾で学習をする。講義終了後は、必ず2時間以上残る。
日曜日:時間に余裕がある日は3時間ほど塾を活用
 
 年末やGWも塾を活用して1日6時間ほど勉強をしました。学習した時間を手帳に記し、毎週の学習時間を把握するとで、自分自身の現状に危機感を持てるようにしました。(9月は、採用試験終わりで勉強に力を入れるクセがあったため)
 とにかく塾に行って、あの空気感のなかで勉強することが、私の集中力を高めました。塾で勉強すると、残って自主学習をする塾生もいるので、「皆、一次試験のために頑張っているんだ。そんな人たちと試験では勝負するのだから、それ以上に勉強するべきだ」と意識し続けることもできました。

 2年目の、塾の活用方法をおすすめします。自宅でも学習はできますが、どうしても誘惑があるかと思います。その点、塾はテレビもなければ、スマホもありません。あるのは、豊富なテキストや辞書です。分からない問題があった場合には、上高先生に質問もできます。塾生の皆さんは、ぜひ塾を有効活用してください。また、特別支援の免許を取ることもおすすめします。加点対象になるのはもちろんですが、現場でも学習したことが役に立ちます。いろんな視点を持って生徒と関わるためにも、特別支援の勉強をして損はないです。

【一次試験対策】

 塾1年目を終えた採用試験では、時間配分を間違えてしまい、最後まで解ききることができませんでした。それを念頭に速く読むことを意識しています。また、私は何度も同じ問題を繰り返したり、わからない単語を調べて、プリントやテキストに書き込む等をしないと、忘れてしまうため、学習方法は限られています。自分にあった、スタイルを見つけられると勉強も集中して行えると思うので、私の一例が少しでも役に立てたら嬉しいです。
 そして、上高先生が講義後に配布する、解説は絶対に活用した方が良いです。教養は免除のため、専門分野だけになります。

〈現代文〉

1.速く読む。
2.重要な語句に線を引く。
3.接続語に注目する。
4.上高先生が、板書している部分を自分が線を引けているか確認し、不十分なところは、赤線を引く。
5.わからない単語は辞書を引く。
6.記述の現代文の問題を解き終えた後は、何度も解説を読み、解説を読んで理解できたことは本文に書き込む。
7.読書や新聞を読むことで、語彙を増やす。

〈古文〉

・助動詞や、助詞は、早めに覚えることをおすすめします。
1.制限時間を決めて、解ききる。
2.語彙を増やす。(私は、通勤中にZ会速読古文単語CDを聞きました。)
3.塾で活用しているテキストで、意味を理解していない単語はピンク、何度も出てくる単語には黄色の蛍光ペンを引いて視覚的にも理解する。
4.なんどもなんども同じ問題を解き、現代語訳ができるようにする。
5.上高先生の解説を読み、書き込みをいれる。

〈漢文〉

・最初にいただく漢文の句法は、早めに覚えることをおすすめします。
1.制限時間を決めて、解ききる。
2.よく出てくる漢字の意味を覚えるために、漢和辞典をひく。
3.4.5.は古文と同じです。

〈漢字〉

・塾の漢字テストだけを活用しました。
1.塾の漢字テストで間違えた漢字を辞書で調べる。
2.間違えた漢字の意味を、書き込む。
3.同音異義語で、意味がわからないものや漢字で書けない場合は、漢字テストに書き込む。
これを、つぎの漢字テストまでには終わらせる。

〈学習指導要領〉

・塾で毎回あるテストを何度も解きました。
1.ノートに書いて覚える。
2.声に出して読む。

〈沖縄〉

・塾で活用した、教材を何度も解きました。コロナ禍により、試験時間短縮のために問題数が削減されても、沖縄の問題は出題されています。それほど、教育の中で重要視されているので、早い段階から学習するべき分野だと思います。

〈今回の採用試験の時間配分〉

 学習指導要領・沖縄問題10分以内、評論30分以内、古文20分以内。時間内で問題を全て読むことができたのは、塾で制限時間を設けて問題に取り組んだおかげだと思っています。

〈面接調書〉

・次年度もある場合は、早めに取り組んだ方が良いです。余裕を持って取り組んでも、清書を繰り返して余裕がなくなります。

【二次試験対策】

〈模擬授業〉

 ありがたいことに、勤務校の国語科の先生、お世話になった国語科の先生方、大学時代の恩師など、Zoomなどを活用しながら多くの方々に模擬授業を見ていただきました。先生方に助言をあおぎながら、問いサポや学習指導要領を見直し、模擬授業は何回も練り直しました。試験本番2週間前では、形が固まったので、そこから何度も自分のクラスを試験会場に見立てて練習をしました。試験本番が緊急事態宣言により延期になったので、模擬授業の指導案作成には、余裕がありました。
 それでも、二次試験は、時間との勝負です。私は、勤務校の会議等が組まれてない時は、年休を活用して試験対策をしてきました。今回は、単元の終末部分だったため、6時間設定の1時間目から授業をみせるつもりで、全て手を抜くことなく考えました。

〈面接〉

 面接は、上高先生との練習しか行っていません。コロナ禍ということもあり、現場も対応に追われ、他の学校に行って練習するということもできない状況でした。
 また、面接はコミュニケーションだと上高先生がおっしゃっていたので、キーワードだけを頭に入れて当日は臨もうという気持ちでいました。志望動機なども、一番伝えたいことだけを頭に入れて、車の中で練習する時は、ところどころ言葉を変えても焦らないように、一言一句暗記するという意識はもたないようにしました。
 対策としては、塾でいただいた面接対策を活用して取り組みました。また、自分の経験したことを、具体的に話すことを意識しました。
 当日、私が最も驚いたことは、上高先生が模擬試験で質問したことが、実際に何度も聞かれたことです。それが、落ち着いて面接官の方々と話せたことにつながりました。

【生活について】

 生活は、学習時間を確保するために、娯楽等をほぼ削っていきました。睡眠はきちんと6〜7時間とりました。また、月に1回は何か楽しみを決めて、学習をするようにしました。勉強の隙間時間に読書などをしました。
 本格的に、学習を始める前とは全く異なる生活になりました。

【最後に】

 一次試験は、自分との勝負です。私は、塾で定期的にある模擬試験では、出題される内容によって、点数にとてもバラつきがありました。上高先生との面談で、自分と相性が良くない問題であっても、ある程度点数を取れるように、学力の底上げを考えることが大切だと言われたことを覚えています。学力は、一瞬で底上げできるものではないので、コツコツやることが大切だと思い、この一年は頑張っていきました。そして、沖縄教員塾は、コツコツ学ぶには最高の環境です。
 また、二次試験は、多くの先生方に支えられました。気にかけてくれる方々がいらっしゃることが、私の励みになり、なにより、強みにもなりました。上高先生を始め、私に関わっていただいた先生方には感謝しかありません。臨任をすることの強みは、二次試験で発揮されると思いました。
 上高先生、関わってくださった先生方、家族、友人への感謝の気持ちを忘れずに、これからも教師として日々学び続けていきます。本当にありがとうございました。