平成30年度実施 沖縄県公立学校教員候補者選考試験 合格体験記 中高共通家庭
1.はじめに
私は家庭科教員を目指して3回目となった今回の受験で念願の合格という結果を掴むことができました。
試験勉強の方法は人それぞれやり方があると思いますが、以下に私が取り組んだことを記させていただきます。これから受験される皆様の参考に少しでもなれば幸いです。
2.1次試験対策
【教職教養】
平成29年度採用試験は2次試験で不合格だったため、翌年に向けて10月から沖縄教員塾に入塾し、教職教養の対策を始めました。
私は塾からもらう教材だけで勉強をしました。毎週もらうテキストの( )の文字部分を緑色のペンで書き、その他の文章を暗記マーカーで塗りつぶすことで試験でどの部分が穴埋めになっても答えられるように勉強しました。原理や心理などは過去2回の試験勉強で語呂あわせを考えていたので、そのまま語呂あわせで暗記しました。
(勉強時間)
土曜の夜:1時間
日曜塾前:1時間半(7時には塾の近くの駐車場に着き、塾が開くまで車の中で暗記していました)
日曜 塾:3時間
私は法律などの暗記系がとても不得意だったので、6月までは教職教養の勉強時間は一週間で5時間程度に抑えて6月から力を入れて勉強しました。
そのほかに、毎日仕事終わりに新聞を読むことを習慣化しました。
【一般教養】
ほとんど勉強をしませんでした。塾の模試解説を読む程度です。
【専門教科 家庭】
まず始めに出題傾向の分析から始めました。①教科書に載っている知識からの出題、②グラフを使った出題、③時事問題、④沖縄の歴史などの分野に分けて保育や食などどの分野がどこから出題されることが多いのか傾向を掴み、勉強に取り組みました。
昨年と今年の勤務学校に保管されていた教科書と資料集に掲載されている問題と沖縄県家庭科過去問の問題、全国家庭科精選問題集に書かれている問題を単語帳に書き、一問一答タイプの問題を作りました。単語帳は①頑張る分野、②一段階合格、③覚えている、④完璧、の4つに分けて、①の単語帳で覚えると②の単語帳に移動し、②の単語帳で覚えると③の単語帳に移動するというルールを作って暗記していました。
グラフ問題の対策は教科書や資料集に載っているグラフをすべてコピーして勉強しました。時事問題対策は育休取得率や健康寿命など出題されそうな分野を考えて、国が出している資料から調べました。(今年度の試験で育休取得率の問題が出ましたが、私は2~3年前の結果を暗記していたようで問題に答えられなかったので、調べるときは最新のデータか確認すべきだったと反省しました。)
集中が切れたときや眠くなったときには、家庭科の特性を生かして、その時に着ている自分の服の取り扱い絵表示や組成表示を見て一人で一問一答したり、近くの人が食事をしていれば、その食材に関する問題を頭の中で復習したり、勉強している部屋の電気の照度・階段の段差の高さ傾斜を復習したりしていました。
(勉強時間)
平日:6:15~7:30(勤務先の学校で勉強)
仕事終了~22:45(自宅近くのコーヒーショップ)
24:00には就寝できるようにしました。
休日:6:15~22:45 (大学の図書館が開くまでコーヒーショップ→大学の図書館)
◎「Study plus」というアプリを使用して勉強時間を記録していました。
3.2次試験対策
【調理】
主に家庭総合の教科書に載っている料理が出題されると聞いていました。そのため、教科書約20冊分に掲載されている料理を記録してどのような料理が多く載っているのか傾向を調べ、多く掲載されている料理から実際に作りました。
料理をするときには本番と同じように時間を計りました。また、調理後はノートに作り方と反省事項、調理の際のポイントを記録して振り返られるようにしました。
【被服】
被服はファッション造形の教科書に載っている課題から練習しました。今までは、市販の子供用の服の型紙を購入して練習していましたが、勤務校の家庭科の先生からアドバイスを頂き、ファッション造形の教科書に載っている型紙を拡大コピーしてそれを元に実技の練習をしました。調理と同じように時間の計測と、実施後の記録を行いました。
私は1次試験の翌日から2次試験と3次試験対策を始めました。1次試験の合格が発表されるまでは勉強時間の5割を論文と面接(質問に対する答えを考える)対策にあてていました。
4.3次試験対策
【面接調書】
自己調書は入塾と同時に上高先生からご指導をいただきました。教科指導と学級経営で取り組みたいことを重視して書きました。1次試験後、一番初めに面接調書の作成に取り組んだので、3次試験の直前は論文や面接、模擬授業の対策に時間をかけることができました。
【論文】
1回目の教採に挑戦した際に一番論文の点数が悪かったので、論文は入塾した10月から取り組み、3次試験対策で一番時間をかけました。また、2次試験オリエンテーションで上高先生から「今までに1次試験後から論文試験までの間に論文を10本以上完成させた人は全員合格している。」と伺ったので論文を10本以上完成させることを目標に取り組みました。論文に対して苦手意識があったため、本番は緊張しましたが、上高先生の予想問題と同じ問題が出題されたため落ち着いて自信を持って書くことができました。
【面接】
面接対策は1次試験終了後、上高先生からいただいた面接の過去問題集に載っている面接質問に対する答えを準備しました。面接練習は2次試験の合格発表後から始めました。塾での対策が4回と勤務校の校長先生に1回見てもらい、ご指導をいただきました。
出退勤中の車内は一人で大きな声で面接練習を行いました。短い時間ではありますが積み重ねると大きな時間になり、本番への自信につながりました。
【模擬授業】
2次試験の合格発表後に取り組みました。指導要領の項目に合わせて授業を作る方法もありましたが、指導要領に載っていないキーワードから出題されると本番で焦りがでる可能性があったので、普段の教材研究と同じように教科書を元に授業を作りました。
模擬授業試験の前日に同じ塾生の家庭科の先生に声をかけていただき、お互いの授業を見せ合いました。この時まで他の塾生の模擬授業を見たことがなかったので、板書の仕方や発問の仕方などとても勉強になりました。私は前日にしか見せ合わなかったので、自分の模擬授業を修正する時間を多くとることができませんでした。早めに塾生同士で見せ合って対策するとさらに良かったと思います。
5.生活
今年度は免許外教科での臨任として働いたため、予想以上に仕事にかける時間が多くなりました。しかし免許外で働くことになったのが、絶対に採用試験に合格して家庭科を教えたいというモチベーションにつながりました。
生活面は平日と休日のリズムを変えないことや、隙間時間を大切にして勉強時間をつくることを意識して取り組みました。隙間時間は移動中の車内や歯磨きのとき、洗濯・掃除をしているときなどを使い、一人で一問一答を行いました。また、毎日手帳に「平成30年度教員採用試験合格」と書いて勉強を始めることなどを行いました。
勉強に集中できないときや仕事でいろいろなことがあり気分転換をしたいときは、初心を思い返すために那覇空港に行って教員免許取得を目指していた大学時代を振り返ったり(大学が県外だったため)、臨任1年目に勤務した高校を外から見て、どうしても教員として働きたいという気持ちを高めたりしていました。他にも3次試験終了後は、合格発表まで毎日勤務後に受験票と受験時に持っていたお守りを持って合格祈願に行っていました。
6.最後に
今回私が合格することができたのは、家族や勤務校の先生方、生徒、上高先生、沖縄教員塾で知り合った家庭科の先生方のサポートや応援があったからです。協力なしに合格することはできませんでした。支えてくれている方々への一番の恩返しは合格することだと思って勉強をしていたので、今回合格することができてとても安心しました。
上高先生の授業は試験対策以外にも教員としての働き方や考え方など学ぶことが多くありました。沖縄教員塾には合格率や授業内容などは確認せず、入塾前に30分程度の面談があるという点にとても魅力を感じて勢いで入塾しましたが、沖縄教員塾を選んで本当に良かったと思っています。上高先生から学んだ多くのことを忘れず、沖縄教員塾の卒業生として誇れるようにこれからも学び続けていきます。ありがとうございました。
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