2019年度実施 沖縄県公立学校教員候補者選考試験 合格体験記 中学校国語
1.はじめに
私は教員採用試験を受け続け10年目の今年やっと合格することができました。3年前に沖縄教員塾に入塾し、臨任をしながら塾に通っていました。自分に甘いところがある私は、途中で何度も心が折れそうになりましたが、上高先生に厳しい言葉をかけてもらいながら、なんとかここまで来ることができました。教師になる覚悟を持って入塾したので、受かるまでは塾を辞めるつもりはありませんでしたが、正直、仕事をしながら塾に通うのはとても辛かったです。モチベーションが上がらないときもありましたが、合格して現場で働いている友人や先輩の話を聞くと「私も早く受かって、学校で働きたい」という思いが強くなりました。臨任では生徒の成長を最後まで見ることができません。私は早く採用試験に合格して、生徒と最後まで向き合いたいという思いで受験勉強を頑張ってきました。
今、採用試験を控えているみなさんも、それぞれの悩みを抱えていることだと思います。私の合格体験記が少しでもみなさんのお力になれば幸いです。
2.一次試験について
専門(国語)
専門試験の対策で私が一番に力を入れたのは「授業の復習」です。教員塾の授業内容はとても充実していて、復習が追いつかないほどです。私は上高先生が作ってくださった解説のプリントや辞書を使いながら授業の復習をしました。入塾1年目はとにかく復習をしっかり行って授業に臨みました。
教員塾の授業は、火曜日が古文・漢文の基礎基本、土曜日が現代文と古文・漢文の応用問題となっているのでこれだけでだいぶ力がつくと思います。火曜日の授業では、前回の内容を踏まえた確認テストがあったので、満点を取れるよう必死に復習をしました。
また、「学習指導要領」「沖縄の文学」は毎時間テストがあったので、予習をしっかり行って満点を目指しました。「学習指導要領」「沖縄の文学」は採用試験でも必ず出るところなので、どれが出ても満点が取れるように全て暗記しました。
「漢字」のテストは必ず復習をしました。間違った漢字は辞書で意味を調べ、ノートに書いて理解し再度解き直して何度も復習しました。
土曜日の授業では、「現代文」と「古文・漢文」の応用問題を解くので、自分の実力を知ることができました。答案用紙を返却してもらうときに上高先生が丁寧に説明してくれるので、その説明を聞いて復習にも役立てました。
また、土曜日は「国語の知識問題」のテストもありました。「国語の知識問題」は上高先生が作ってくださった解説がとても分かりやすく、読むだけで勉強になりました。時間があれば解説をずっと読んで勉強していました。
復習の時は「国語辞典」「古語辞典」「漢和辞典」「国語便覧」の4冊を常備していました。分からないところがあったとき、調べるものがないとそこで勉強がストップしてしまいます。私はそれが嫌だったので、この4冊は常に持ち歩いて勉強していました。少しでも理解できないところがあれば、きちんと理解するまで辞書を引いたり、解説を読んだりしながら復習していたので、始めの頃は一つの作品を復習するのに3時間程かかっていました。
入塾2年目は、県立高校で臨任をしながら勉強していたので、復習がなかなか追いつきませんでした。完璧にこなそうとすると苦しくなるので、できる時間にできる範囲でやりました。塾の復習はあまりできませんでしたが、臨任校で受験生を担当していたので、授業の準備が自分自身の勉強に繋がりました。「生徒に教える」という視点で「教科書の内容」や「センター試験の問題」、「赤本」を解いていたので、生徒から何を質問されても答えられるように教材研究し、それまで以上に辞書や文法書を読み込んでいました。
入塾3年目も臨任をしながら勉強していました。前年度はなかなか復習に時間をかけることができなかったので、この年は1年目と同じように復習に時間をかけるようにしました。土曜日と日曜日の授業の後は塾に残って勉強をしました。そして、この年に「高校から中学校」へ校種変更したので、「学習指導要領」を必死に覚え直しました。少しでも時間があれば、自作のノートを眺めたり、声に出したりして暗記しました。毎日「評論」「小説」「古文」「漢文」のいずれかの過去問を解いて、自分の力を試していました。
一般教養
一般教養は特に勉強しませんでした。
教職教養
教職教養は、教員塾の教材だけを使って勉強しました。自作のノートを作り、何度も復習できるようにしました。「教育基本法」「学校教育法」「学習指導要領」は重点的に覚えました。「教育基本法」は18条しかないので、すべて暗記しました。「学校教育法」「学習指導要領」は上高先生が授業で優先順位を教えてくださるので、そのアドバイス通りに勉強しました。あとは、確認テストを何度も解き、演習も何度も解き直しました。教職教養は、一部免除者もたくさんいるので、落とせないところです。専門の勉強に力を入れるべきですが、一部免除でない方は教職教養もぜひ頑張ってください。
3.二次試験について
小論文
小論文対策は、1次試験が終わってから取り組みました。すべての課題をこなすことはできませんでした。小論文はとにかく沖縄県が出している文書を読むことだと思います。私が小論文を書く時に参考にした文書は以下の通りです。
・「沖縄県が目指す教師像」
・「平成29年度~平成31年度学力向上推進プロジェクト 授業改善6つの方策」
・「平成31年度版「問い」が生まれる授業サポートガイド」
・「学校教育における指導の努力点」
模擬授業
模擬授業は、「学習指導要領」「国語の教科書(全学年)」「平成29年度~平成31年度学力向上推進プロジェクト 授業改善6つの方策」「平成31年度版『問い』が生まれる授業サポートガイド」を使って対策しました。自作のノートも作成し、全学年、全単元の「①身につけたい力」「②めあて」「③まとめ」「④既習事項」「⑤発問」「⑥例文/導入」「⑦言語活動」「⑧評価規準」を考えました。
模擬授業は一人で対策はできません。みんなで分担しながら情報交換することが大事です。
面接
面接は、上高先生が作成してくださった「二次・三次報告書」で対策しました。塾でも面接対策をしてくれて、本番と同じように3名の面接官の先生方の前で練習しました。教員塾の面接練習は本番以上に緊張感があり、終了後は助言もいただくことができました。塾以外でも、勤めている学校で教頭先生にも面接練習をしていただきました。
4.入塾してからの生活について
月曜日 19:00~22:00 勉強。「学習指導要領の暗記」「沖縄の文学の暗記」「授業の復習」
火曜日 19:00~22:00 塾(専門の授業)
水曜日 19:00~22:00 勉強。「火曜日の授業の復習」「教職教養の勉強」
木曜日 19:00~22:00 塾(教職教養の授業)
金曜日 19:00~22:00 勉強「火曜日の授業の復習」
土曜日 14:00~17:00 塾
17:00~20:30 塾で勉強。「授業の復習」
日曜日 10:00~18:00 勉強「土曜日の授業の復習」「教職教養の勉強」
平日は、仕事のあと塾に行き、塾の授業がない日は自宅近くのカフェなどで毎日勉強していました。休みの日も塾で勉強したり、1日中カフェで勉強したりしました。私は独身で実家暮らしだったので、家のこともすべて母がやってくれました。帰ったら晩御飯も毎日用意してくれていて、私が勉強に集中できるように全力でサポートしてくれました。家族の支えもあって、勉強と仕事の両立をすることができました。
5.おわりに
私は、「今年で絶対合格する」という思いで今回の採用試験に臨みました。ずっと高校を受験し、臨任経験も多かったので、高校で働きたいという思いが強かったのですが、高校で合格することはできませんでした。上高先生からも校種変更を勧められ、私は「とりあえずあと1年頑張りたいです。」と言いましたが、上高先生は「“とりあえず”受けるってことは記念受験でしかない。また1年無駄になるだけ。」と厳しい言葉で私に喝を入れてくださいました。それまでの私は、何かしらの逃げ道を作って本気で合格を目指していなかったと思います。ですが、中学校に変更してからは、本気で合格を目指すことができ覚悟を持って試験に臨むことができました。3年間、沖縄教員塾に通い、上高先生から多くのことを学びました。教師への志が低い人、謙虚に学ぶ姿勢がない人は沖縄教員塾の授業についていくことは難しいと思います。上高先生はとても厳しいですが、頑張っている人を見捨てることは絶対にありません。心が折れそうになる時もあると思いますが、合格を目指して頑張って下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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