平成29年度実施 沖縄県公立学校教員候補者選考試験 合格体験記 中学校国語

 メセナ予備校に4年くらい、沖縄教員塾で2年間専門国語と教職教養を受講しました。

○1次試験

【一般・教職教養】

 一般・教職教養の授業を日曜日に受講していましたが、家庭のことで手一杯で欠席が多く、後日もらったテキストをぱっと読んでチェックテストをする位でした。専門の勉強に疲れて気分転換したい時や、ちょっと空いた時間などのスキマ時間に取り組みました。
 一般教養は、専門国語の対策にもなると考え、模試のはじめの国語常識問題4問を何度も復習しました。あとは新聞を毎日読むこと、上高先生が配る新聞資料を読むようにしました。そのほかの対策はしませんでした。
 教職教養は、法規、教育原理・教育心理、学習指導要領は必ず出題されるので、ここでしっかりと得点できるよう対策しました。法規は、「ここが出ると答えられないな」と思う所を穴あきにして、条文タイトルと条文を一緒に覚えるようにしました。教育原理・教育心理は、メセナの時の月例テストをコピーして情報カードの表に貼り、裏には解答・解説を自分なりにまとめて、時間があるときに見るようにしました。学習指導要領は、間違えそうな語句を穴あきにして、声に出して読んで覚えました。その他は、塾のチェックテストを1つにまとめておいて、時間が空いたときや気分転換をしたいときに読みました。
 私の覚え方は、声に出して自分の声や口で覚える方法でした。それはとても自分に合っていたと思います。

【専門試験】

 私の弱点は専門で点数が取れないことなので、学習時間はほぼ専門に充てていました。主に、塾で取り組んだ問題の復習をしました。持ち運べる手軽なバインダーに、メモや覚えたい語句や句形、国語の学習指導要領などを綴り、いつでも確認できるようにしていました。学習時間を作ることができず試行錯誤ばかりでしたが、塾の授業の中でいくつか復習のポイントを決め、バインダーにメモをして、家で復習をするスタイルに落ち着きました。塾の先輩方の講話を参考にいろいろな方法を試しましたが、私にとって寝不足は1番ダメージが大きいので、睡眠時間を確保して子どもが家で宿題をする時に、30分くらいですが一緒に机を並べて復習しました。ある程度時間を確保できる日には、主に古文・漢文の復習をしました。
 教材は、塾で指定したもの以外は使用していません。

〈学習指導要領〉

 いつでも読めるようにバインダーに綴りました。火曜日の要領小テストで間違えた箇所を穴あきにして、何回も読んで覚えました。また塾からの資料(各学年の目標及び内容の系統表)で、各学年の違いを確認し、教材や生徒たちの発達段階をイメージしながら覚えました。

〈現代文〉

 塾で取り組んだ問題の漢字と語句の意味の確認をさらっとやる程度でした。読むスピードが遅いので、復習の時は、どこにどんなことが書いてあったかを整理しながら読み、問題をもう一度解きました。

〈詩・短歌・俳句〉

 塾の教材『短歌・俳句演習問題』を繰り返し解きました。

〈古文・漢文〉

 塾の復習をしました。古文は、単語プリントを使って確認しながら口語訳をし、分からない語は辞書で調べて覚えました。漢文も、問題に出てきた語句を確認し、口語訳しました。また基本句形を定着させるために、句形確認テストのプリントを読んで、声に出して覚えました。

〈国語常識〉・〈沖縄問題〉

 塾のチェックテストで間違った箇所を覚え直しました。
 現在司書として小学校で勤務しているので、児童に薦める本を探すために児童書ですが本を読むようにしていました。また、気分転換したい時には、上高先生の「推薦図書」の中から選んで読みました。

○2次試験

 今回はじめて1次通過したので、2次対策はこれまでに経験したことのない緊張の日々でした。2次対策が始まると、スケジュールはびっしりと詰まっているし、じっくり対策する時間はありません。2次対策が出遅れた私は「早くやっておけばよかった」と後悔ばかりだったので、これから受験する方は、時間を大切に、1次試験対策と並行して、早めの面接調書や論文、面接対策をお勧めします!
 ここ数年、教諭の臨任をしていなかったので、特に面接や模擬授業がとても不安でしたが、今回2次対策を一緒に取り組んだ塾生の面接練習や模擬授業を見せてもらい、とても勉強になりました。また、昨年度の最終合格者からアドバイスを受けられる機会もあり、とてもありがたかったです。教員塾には、上高先生や合格した先輩方、講師の方々の丁寧なサポートがあり、とても心強く感じました。

【YG検査】

 特に対策していません。

【面接調書】

 前年完成させた面接調書を、改めて見直しました。1次試験後に上高先生に書き直した調書を添削してもらい、すぐに完成できたので、前年でやっていてよかったと思いました。

【論文】

 1次試験後から1次合格発表までは、論文を1つ書きましたが、合格ラインには届きませんでした。1つのテーマを書くのに6時間かかりました。1次発表後に、論文を2つ書きました。やっと1つだけ完成させることができましたが、「他のテーマが出題されたらどうしよう」と不安になりました。論文に割く時間が足りなかったので「他のテーマがきても、こうつなげて、この論で書こう」と、自分の論の軸を決めることまでしかできませんでしたが、試験本番では上高先生の予想が的中し、対策で完成させた論文をそのまま書けたのでラッキーでした。日頃から考えていることや勤務校で実践していることを文にまとめたネタ帳のようなものを作っておくのもいいかもしれないと感じました。

【面接】

 面接調書や論文を書くことで面接対策にもなりました。具体的には2次対策が始まってからしか取り組んでいません。2次対策に入ってからでは時間が足りず、携帯電話のボイスレコーダーに質問を吹き込んで、運転中の車の中でも答える練習をしました。また模擬面接後に、試験官をしてくださった先輩方からの客観的なアドバイスや励ましをもらって、どうにか自分の面接の形になったと思います。

【模擬授業】

 上高先生が出題を予想した教材を中心に、これまでうけもった生徒たちとの授業を思い出しながら模擬授業のイメージを作りました。1つの教材の板書計画をノート1ページに書き、導入やめあて、学習内容や活動を一目見てわかるようにまとめ、自分なりに授業を組み立てていきました。上高先生や講師の方々は、授業のアドバイスや何か1つ良いところを見つけてくださるので、とても勇気づけられました。同じ2次対策の塾生の授業を見たり、自分の授業を見てもらってアドバイスをもらうことで、自分の授業改善に役立てました。ともに対策をしてきた塾生の存在も心強く、良い仲間に恵まれたと感じました。

○その他

 私は、教員採用試験合格を目指したのが人よりも遅く、合格するまでに10回以上受験しました。その間、高校での臨任やさまざまなアルバイトをしながら勉強を続けてきました。当時の私は「本務になったら学校外で働くことができないから、今は学校外で働いて社会勉強したい」と考え、その経験は今後役立つと信じて、児童福祉施設や大学就職課、劇場などで勤務してきました。無職の時もありました。その時は勉強に集中できて少しずつ力がついてきたような気がしましたが、お金が減る一方なので精神衛生的には良い状態とはいえませんでした。今となっては、臨任を続けて学校での勤務経験を重ねていた方が、2次試験の時に活かすことができたのではと感じています。
 高校国語での合格を目指し、自分なりの期限を決めて取り組みましたが結果を出せず、今年から心機一転、目標を中学校に変えて受験しました。これまで家族の支えもあって、悩んだり考え込んだりせずに集中して受験対策に取り組めました。人よりも時間はかかりましたが、私にとっては必要な時間だったのかなと思います。
 私は飽きっぽい性格だと思っていましたが、長い浪人生活を続けられていたのは、学習すればするほど、わからなかったことが少しずつわかるようになることで充実していたからだと思います。上高先生の授業は、当てられたりしてドキドキもしますが、興味深い話が聞けたり、答案も丁寧に添削してくださるので、これまで続けられたのだと感謝しています。受験生のみなさん、「為せば成る」を実践すれば、合格できます。がんばってください!