平成29年度実施 沖縄県公立学校教員候補者選考試験 合格体験記 中学校英語

1.はじめに

 今回の採用試験で私はやっと合格することができました。何度も挑戦してきましたが、4年前メセナに通うまでは、日々の仕事をこなすだけで精一杯でほとんど勉強していませんでした。「今回も忙しくて勉強できなかった」と何度も自分にいいわけをし続け、忙しさのせいにして採用試験の勉強から逃げていました。そんな私に、同僚の先生方から励ましの暖かい言葉をたくさんもらい、またこの素敵な先生方ともっと一緒に仕事がしたい、生徒たちの成長を見届けたいと強く思い、ちゃんと勉強しようと思いメセナに入塾し、H28年5月に教員塾に入塾しました。この4年間の勉強期間はとても苦しく長い日々でしたが、同僚の先生方・友人・家族、塾の先生方の叱咤激励があったので、諦めずに勉強し続けることができました。なので、今回の採用試験の合格は、今まで支えてくれた方々のおかげだと思います。4年間の私の勉強方法が、この体験記を読んでいる方に少しでも参考になれば幸いです。

2.一次試験について

【一般教養】

 ほとんど勉強しませんでした。模擬試験・解説を数回読む程度でした。

【教職教養】

 「教育法規」「学習指導要領」「特別支援教育」を中心に何度も問題を解きました。ポイントを絞った箇所を、上高先生が教えてくれるので、そこを重点的におさえていました。4月以降は毎回実施される実力テストの復習に時間をかけました。
 9月~3月は間違った箇所を、ノートにまとめ試験会場にも持って行けるように、すぐに見直せるノートを作りました。4月からは実力テストが毎週実施されるので、その復習に時間をかけました。毎回、点数や間違った箇所を記録して、同じ間違いをしないようにしましたが、数週間後にはまた、同じ間違いをするので、繰り返し何度も解き直しました。授業の後半には、実力テストの最高点数が発表されるので、最高点を取れるように(近づけるように)しました。

《教職の勉強時間》

 土曜日の夜(18:00~21:00)と日曜日の塾にいる間(9:00~14:00)に勉強しました。
 平日は専門教科の勉強の息抜きに、実力テストを2回分解くこともありました。

【専門教科:英語】

 普天間にある英語教員採用試験対策の塾の先生のもとで4年間お世話になりました。

《単語》

○パス単1級の単語を覚えました。私は単語・イディオムが弱かったので、補充をしていないときは、1日の半分を暗記する時間に使っていました。(パス単1級のスマホアプリも利用しました)
○課題として出される新聞や長文にある単語をノートに書き出し覚えました。
 →パス単、新聞・長文の単語テストの復習では、完璧に覚えるまで何度も書いて覚えました。
○車での移動中はパス単のCDをリピート再生で聞き、声に出して一緒に発音していました。

《誤所指摘・整序》

 塾の先生が用意してくれる教材を中心に何度も解きました。
 すべての問題に対して、とても分かりやすく丁寧に解説してくれるので、すべての問題をノートに解説も付け加えて書き写しました。
 毎日、最低2回分の「誤所指摘・整序」の問題を制限時間内に解き、間違ったところは、なぜこの答えになるか説明ができるくらい文の構造を分析し理解するようにしました。
 その分析の仕方も塾で教えてもらい、文の構造を理解することが徐々にできるようになってきました。最初、全く解けなかった「誤所指摘」が解けるようになったときは、ただただ苦しかった問題を解く時間も楽しく感じるようになってきました。

《長文》

 毎週、英字新聞記事2つの課題が出され、その中で使われている単語のテストを行っていました。
 また、授業で英検・国連英検・TOEFL・難関大学入試の長文読解を制限時間内にしていました。
 私は英単語の暗記量が足りず、長文を速読することができず、時間内に全ての問題を解き終わることができませんでした。
 先生から、週2つの長文でいいから、最低3回は音読し、内容がスラスラ入ってくるまで読み込みなさいとアドバイスをもらいました。また、上高先生も、長文を毎日読むことを強く勧めていました。
 息抜きに、アメリカのニュース番組「ABC news」のスマホアプリを利用してニュース記事を読み、長文読解になれるようにしました。背景知識を得るために、いろんなジャンルの長文を読んだ方がよいなと思いましたが、実際は、授業で出される課題で精一杯で、私は他を読む余裕がありませんでした。
☆今年の採用試験を受験して、長文の配点が3点→4点に変更になったので、ますます長文は大事だと感じました。塾では長文を読むときも、文構造を細かく解説してくれるので、速読・精読力はもちろん文法力も同時に伸びます。

《リスニング》

 英検・TOEIC・TOEFLのリスニング問題を週2回くらい解きました。
 NHKの「ニュースで英会話」や「ABC news shower」、「TED」「CNN Student News」を見ていました。車での移動中、AFNラジオもきばらしに聞いていました。

《学習指導要領》

 今回から新学習指導要領からの出題になったので、塾で中高両方の対策ミニテストをしていました。指導要領をコピーして、穴埋め問題にし、何度も解きました。

《英作文》

 二次試験で英作文があるので、昨年度は英作文の授業も受講し毎回2題、県内の過去問だけでなく、県外の問題も課題で出してくれるので、4技能のどれが本番で出題されてもいいように、たくさん書いて、細かく丁寧に添削してもらいました。
今年度はそのクラスがなかったので、二次試験前に昨年度書いた英作文を何度も読み込みました。

《専門の勉強時間》

 平日19:00~21:30普天間の塾。土日は塾か図書館で勉強していました。

3.二次試験について

【論文】

 一次試験が終わって2題、二次対策で3題書きました。論文を書くために、「学力向上推進プロジェクト」などを読んで、ノートにまとめました。序論やリード文はある程度考えておき、何が出題されてもいいようにしました。A評価をもらうことはできませんでしたが、何回も書き直しをして、B評価をもらえるように書き続けました。

【英作文】

 先に書いたように、今年度は二次対策で1題書きました。Support sentence①②を「書く」「読む」「話す」「話す」何が出されてもいいように、全ての技能をいかした英作文を書いて添削してもらいました。

【英語での面接】

 昨年度はsmall chatがあって、緊張をほぐすような和やかなインタビューだったようですが、今回私があたった面接教室はsmall chatが一切なく、すぐインタビューが始まりました。
 3人の面接官がいて、真ん中のネイティブのみ質問していました。両隣の日本人の面接官は聞いているだけでした。対策は、過去に聞かれた質問をノートに書き出し、一つ一つ英語で答えられるように考えをまとめました。

【YG性格検査】

 1度だけ放送を聞いて解きました。

【面接】

 移動の車で、CDに録音した質問を流し、声に出して応えるようにしていました。
 教員塾で何度か面接の練習を行ううちに、少しずつ大きな声ではっきりと答えられるようになってきました。
 また、現任校の校長先生や教頭先生にも面接官になってもらい練習を何度か行いました。
 上高先生から何度も大きな声でとアドバイスがありました。

【模擬授業】

 昨年度までは、文法項目が限定されていましたが、今年度は二学年全ての「文法事項」の略案をつくりました。
 当日は、教卓に置かれた課題を読み、準備に5分、8分で模擬授業をall Englishで行いました。
 今年度の課題は「can」を使った言語活動に入るまでの模擬授業でした。
 5分の構想時間の間に、教卓の左側に置かれた机にあるセンテンスボードやフラッシュカード、マジックを使ってもいいということでしたが、私は使いませんでした。
 構想時間内に、Day、Date、weather、Today’s goal を書いておきました。また、導入で使う絵も黒板の左側に書いて、構想時間いっぱい使いました。
 模擬授業では、大きな声で生徒が目の前にいるようなイメージで授業を進めました。
模擬授業後、2つ質問されました。使ったチョークを教卓に戻すように指示があり、黒板も消すようにと指示がありました。
 「模擬授業は練習あるのみ!」だと思います。私は、現任校の先生や教頭先生、塾メンバーに模擬授業を見てもらい、少しずつ8分と短い時間に慣れることができました。私は、8分で言語活動までしないといけないという焦りで、早口になってしまいがちだったので、ゆっくり落ち着いて大きな声で模擬授業を行うよう心がけました。
 国語や小学校受験の塾メンバーの模擬授業を見せてもらい、また私の授業も見てもらってアドバイスをたくさんもらいました。たくさん回数をこなさないと、本番では落ち着いて模擬授業をすることはできなかったと思います。

4.最後に

 最初にも触れましたが、今回私が合格することができたのは、家族や同僚の先生方、先輩の先生方、友人や塾の先生方の応援やサポートがあったからだと思います。協力なしには合格することはできなかったと思います。
 今年度は補充もしながらの試験勉強だったので、自分に余裕がなくなることも多々ありました。同じ校種のメンバーが仕上げに入っている中、私は、模擬テストでも点数があまり伸びず焦りでイライラしたり、落ち込んだりもしましたが、そんなとき、恩師や同僚の先生方、友人、塾の先生方が的確なアドバイスや声かけをしてくれたので、諦めずに試験勉強に取り組むことができました。
 上高先生の教員塾にきて1年半、たくさんのことを学びました。上高先生の厳しくも優しさあふれる授業、膨大な情報量の教材、どれも私たち塾生のために整えられた空間や時間だと思います。やっとスタートラインに立てる入り口まで来ることができました。ありがとうございました。